「腎」は腰をつかさどる?慢性腰痛を東洋医学の視点から考える
- 7月3日
- 読了時間: 3分
更新日:7月8日
こんにちは、山鍼灸院の山口です。
前回の記事では、東洋医学では腰痛を「腰だけ」の問題として考えるのではなく、経絡や全身のバランスを大切にしていることをご紹介しました。
今回は、その中でも重要な考え方である**「腎(じん)」と腰痛の関係**についてお話しします。
東洋医学でいう「腎」とは?

東洋医学でいう「腎」は、西洋医学の臓器である腎臓そのものを指すものではありません。
西洋医学では、腎臓は血液をろ過して尿をつくるだけでなく、水分や電解質の調整、血圧や赤血球に関わるホルモンの分泌、ビタミンDの活性化など、生命を維持するために重要な働きを担っています。
一方、東洋医学では「腎」は生命力や成長、老化、生殖、水分代謝、骨や耳の働きなどに深く関わるものと考えられています。
そのため東洋医学には、
「腎は腰をつかさどる」
という考え方があります。
腎の働きが低下すると、腰を支える力が弱くなり、慢性的な腰のだるさや痛みが現れやすくなると考えられています。
このような症状はありませんか?
長年、腰痛が続いている
年齢とともに腰が弱くなったと感じる
疲れると腰が重だるくなる
朝起きたときに腰がこわばる

このような症状では、「腎」の働きが関係している場合があります。
もちろん、すべての腰痛が腎だけで説明できるわけではありません。東洋医学では、全身の状態を確認しながら原因を探っていきます。
腰以外のツボを使うことがある理由
「腰が痛いのに、なぜ手足やお腹に鍼をするの?」
そのように思われる方も少なくありません。
前回ご紹介したように、東洋医学では「気」や「血」が流れる通り道である**経絡(けいらく)**が全身を巡っていると考えられています。
腰につながる経絡は足やお腹にも通っているため、腰から離れたツボを用いて経絡の流れを整え、腰への負担を軽減することがあります。また、腎に関わる経絡上のツボを選ぶことで、全身のバランスを整えていきます。
このように、痛みのある場所だけではなく、経絡や全身の状態を考えて施術を行うことが東洋医学の特徴です。
まとめ
東洋医学では、慢性的な腰痛を考えるうえで「腎」はとても大切な存在です。
腰だけに注目するのではなく、「腎」の働きや経絡の流れ、全身のバランスを確認しながら施術を行います。
「腰だけに原因があるとは限らない」という視点は、東洋医学ならではの特徴の一つです。
次回からは、今回登場した**「五臓」**について、一つずつ分かりやすくご紹介していきます。
まずは、東洋医学の基本となる**「五臓とは何か?」**についてお話しします。
愛知県東郷町 山鍼灸院


